Kimono Item 0043
羽越しな布(帯)
うえつしなふ
羽越しな布(帯)を見分ける起点は、羽越地域の山間部に生育するシナノキ、オオバボダイジュ又はノジリボダイジュの樹皮から取れる靭皮(じんぴ)繊維で糸を作り、布状に織り上げたものという記録です。製品形態は帯。羽越しな布の技法説明と、手元の品の用途を混同せずに照合します。査定先へ説明できるよう、帯裏、たれ先、織り出し、証紙、仕立て残布、落款や機屋名を確認します。帯は羽越しな布の主な製品として明記されたもので、根拠のない組み合わせではありません。確認箇所を撮り終えたら、名称の候補と不明点を一緒にして査定先へ渡してください。古さだけでは取扱可否を判断できません。名称の根拠と現在の状態を分けて確認します。査定へ出す点数が多いときは、品目候補ごとに袋を分け、写真番号を袋にも付けます。
見分けるための手掛かり
特徴の記録
羽越地域の山間部に生育するシナノキ、オオバボダイジュ又はノジリボダイジュの樹皮から取れる靭皮(じんぴ)繊維で糸を作り、布状に織り上げたもの。 日本では、縄文や弥生時代から衣装や装飾品などに利用され、今日、山形県鶴岡市関川地区や新潟県岩船郡山北町において受け継がれています。
技法の記録
材料となるシナノキ、オオバボダイジュ又はノジリボダイジュは、シナノキ科シナノキ属の落葉樹。日本海側や東北地方の山野に多く自生し、地方によりマダ、マンダ、モウダ、モアダなどと呼ばれています。 糸はこの樹木の樹皮から取り出した繊維を績(う)み、撚(よ)りをかけたもので、この糸を地機や高機により織り上げたものです。樹皮の繊維なので機械化ができず、未だに手作業に頼らざるを得ません。
証紙や付属資料が見つからない場合
資料がないことだけで品目や取扱可否を断定しません。見える範囲の表示、端部、落款、仕立ての状態を撮影し、確認できたことと確認できないことを分けて伝えます。
状態確認のチェック項目
- シミ
- カビ
- 変色
- 虫食い
- におい
- 寸法
- 仕立て状態を確認