Kimono Item 0143
芭蕉布着尺
産地情報で沖縄県と示される芭蕉布着尺。名称だけでなく、作りと付属資料まで照合します。見落としを防ぐため、衽裏や八掛付近の落款、反物端、証紙、仕立て残布、衿先の表示を確認します。見分けに使える具体的な説明は「芭蕉布は、糸芭蕉の繊維を糸にして用いるきわめて特色ある織物で、沖縄、奄美諸島の衣料として、古くは盛んに作られた」です。染織品として、色柄だけに寄らず、糸使いと裏面の状態も一緒に記録します。シミや変色だけでなく、芭蕉布着尺を示す証紙や残布を分けずに保管しておくと相談しやすくなります。付属品を送る必要があるか確認し、求められていない資料まで手放さないようにします。スマートフォンの自動補正で色が変わる場合があるため、自然光に近い全体写真も残します。
見分けるための手掛かり
特徴の記録
芭蕉布は、糸芭蕉の繊維を糸にして用いるきわめて特色ある織物で、沖縄、奄美諸島の衣料として、古くは盛んに作られた。そのうち沖縄県国頭郡大宜味村喜如嘉で製作されていた日常衣料を主とする芭蕉布製作の伝統が、今日、同地域の婦人たちによって伝承されている。喜如嘉の芭蕉布は、琉球藍染、木灰の使用等、すべて天然の材料による素朴な古来の技法を伝えており、かつ、地方的特色を色濃く示している。・極上の柔らかい糸芭蕉の原皮「キヤギ」のみから績んだきわめて細い糸を琉球藍で染め、喜如嘉の芭蕉布の代表的柄の一つ「トゥイグヮー トーニー ハナアーシ」に、手結いの技法による緯絣の小鳥柄を加えたもの。トゥイグヮートーニーとは、経絣で作るトゥイグヮー(小鳥)の胴体をトーニー(木を刳り抜いて作った家畜の餌入れ)結びにしたもの。ハナアーシとは花柄のこと。 昔から芭蕉の紺地は、手間が掛かるだけに晴れ着とれてきたという。
証紙や付属資料が見つからない場合
資料がないことだけで品目や取扱可否を断定しません。見える範囲の表示、端部、落款、仕立ての状態を撮影し、確認できたことと確認できないことを分けて伝えます。
状態確認のチェック項目
- シミ
- カビ
- 変色
- 虫食い
- におい
- 寸法
- 仕立て状態を確認